腸について知ろう!~『脳はバカ、腸はかしこい』藤田 紘一郎 著➀~

本の紹介

おはようございます。あっぺいです。

ひさしぶりに今週は一冊の本をじっくりと解説しようと思います。

今週ご紹介する本は藤田 紘一郎さんの『脳はバカ、腸はかしこい』です。

藤田 紘一郎さんをご存じですか?藤田さんは免疫学者をされていますが、学問もさることながら、体内にサナダムシを寄生させるという独自の健康法を実践されていました。私は子供の時に『笑うカイチュウ―寄生虫博士奮闘記』を読んで「寄生虫=危険なもの」という固定観念をぶっ壊されました。

本書は腸に関することだけではなく、教育や老化についても非常に詳しく説明がなされています。

一冊でかなりたくさんのことが学べるので本当にオススメの一冊です。

1日目の今日は、腸についての基本的なことをご紹介していきます。

脳は簡単に騙される

腸について語る前に、まず脳がいかに騙されやすいかをご紹介します。

みなさんはこの一文を読めますか?

およはうごいざます  きうょは ちょうにかんるす ほんを ごょしうかい します

どうですか?簡単に読めたのではないでしょうか。

一字一字がむちゃくちゃでも、文脈から意味を推察することができますよね。

脳は勝手に文脈から補正して解釈する性質を持っています。

実際、我々の多くは完全な日本語を話していません。滑舌が悪かったり、言葉遣いを間違えたりすることはしょっちゅうです。しかし、脳は無意識のうちに補正をかけて、意味を理解しようとするのです。これを文脈効果と呼びます。

しかし、時にはこのような脳の補正機能が仇となります。

例えば、買い物をする時に本当は100円の価格が妥当なものに「本日特売、本来なら1000円のところ、今日だけ200円」と書かれていると、お買い得な気がしてしまいますね。これは「本来1000円」という文脈に脳が補正をかけてしまうからです。これはアンカー効果と呼ばれるものです。

また、映画を見ようと思って、映画館で2000円のチケットを買ったとします。映画の上映時間は2時間です。しかし、実際上映が始まってみると、どうしてもつまらない。10分たったところで、どうしても楽しめないと分かったとします。この時、上映中に映画館を出ることができる人はほとんどいません。「もしかしたら面白くなるかも」という期待をして、結局2000円と2時間を無駄にしてしまうのです。これは「2000円を払っている以上、きっとその分の見返りを得ることができるはずだ」と根拠もなく信じてしまうからです。これをサンクコストと呼びます。

これ以外にも脳はさまざまな思い込みをすることがあります。これらを思考バイアスと呼びます。

脳は比較的遅くできた臓器です。しかし、進化の過程で人間の脳は急激な速度で大きくなり、かなりいびつな成長を遂げてしまいました。脳の重量は人体における2%にすぎません。しかし、人が消費するカロリーの20%は脳で消費されているのです

脳が臓器の中でもかなり異質な存在だということを忘れてはいけません。

臓器の賢人「腸」

腸は脳のように、だましたり、だまされたり、勘違いなどはしません。なぜなのでしょうか。  それは腸と脳の発生の歴史が違うからでしょう。脳ができたのは生物にとってずいぶん最近の話なのです。地球上で最初に生物が生まれたのは約40億年前でした。生物にははじめに腸ができ、 脳を獲得したのは現在から5億年くらい前のことです。つまり生物の歴史上、8~9割の期間は生物は脳を持っていなかったのです。  したがって、私たち人類は腸をうまく使っていますが、歴史の浅い脳をうまく使いこなせていないのです。脳は人間の身体にはまだ馴染んでいないということです。 

出典:『脳はバカ、腸はかしこい』藤田 紘一郎 著

前述した通り、脳は簡単にだまされてしまいます。

「思い込み」やさまざまな「思考バイアス」で、現実を現実の通りに受け取れないことが多いです。

脳がだまされやすいことを利用して、行動を習慣化させる方法をご紹介したこともありますが、なぜこれほど脳は簡単にだまされてしまうのでしょうか。

それは、脳がまだ若い臓器だからです。生物が誕生した時に最初からあった臓器は腸です。最も原始的な行動が消化と吸収ですから、当然のことでしょう。

そして様々な食べ物が腸を通っていくので、腸はその食べ物が有害であるかどうかもちゃんと確認してくれるのです。実際、人体にとって悪い物を食べても脳はそれが有害かどうか分かりません。しかし、それが有害であると腸が確認した時、下痢などによって対外に急いで排出しようとします。

私たちは脳を過大評価していますが、本当に賢いのは腸なのです。

動物類が最初に地球上に出現したとき持っていた臓器は腸だけでした。しかし腸だけの生物でも、結構ものを考えていたようです。腸が脳の代わりをしていたのです。セロトニンももともとは腸内細菌間の伝達物質だったのです。

出典:同書

なんと脳内物質であるセロトニンは、本来は腸内細菌の間で使われる伝達物質だったようです。セロトニンは幸福ホルモンとして知られています。

今でもミミズなどは原始的生物で、消化器官しかありません。しかし、彼らも幸福を感じることはできるようです。

次回、腸内細菌と脳内物質についてご紹介します。

まとめ

本日の内容をまとめます。

  • 脳は若い臓器であり、情報を処理する際に補正をかけるため、騙されやすい
  • 腸は最古の臓器であり、騙されることなく淡々と仕事をする

最近は「腸活」なんて言葉も使われるようになりました。

腸の偉大さが再認識されているようで嬉しいです。

現代において、どうしても我々は脳の要求に応えるような行動をとりがちです。しかし、人体における長老である腸に敬意を払い、腸を大切にしましょう。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

みなさんの世界が、また少し美しくなりますように。

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コメント

  1. はままち より:

    『脳はバカ、腸は賢い』以前読んだことがあり衝撃を受けました。
    本はもう無いので、もう一度買って読み返そうと思います。
    為になる記事ありがとうございます、
    これからもよろしくお願いします。

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